感染症大全 〜病理医だけが知っているウイルス・細 菌・寄生虫のはなし〜
目次
はじめに p.001
第1 章 ヒト 感染症の歴史秘話
新型コロナウイルスの世界的流行でわかったこと p.014
メディアの報道や政局が被害を大きくも小さくもする p.019
消毒の父、ゼンメルワイスの悲劇 p.024
▼ コラム 正しい手洗いの実践と手洗い歌 p.030
病理学者、初のノーベル賞への道のり p.034
みえなかったピロリ菌 p.036
▼ コラム 世界保健機関(WHO )のロゴマークのヘビの謎 p.038
1964年の東京オリンピックと感染症 p.040
赤痢菌やコレラ菌はなぜ先進諸国で弱毒化しているのか p.042
ノーベル賞受賞の特効薬、イベルメクチンの発見 p.045
エボラ出血熱に挑む医療者の勇気と現実 p.048
エボラ出血熱患者が日本の私立病院に入院したら p.051
▼ コラム 日本最初の院内感染 p.054
第2 章 病原体・感染症 Q & A
病原体と感染症を正しく理解するために p.056
病原体とは何ですか? 人体にどのような影響を及ぼすのですか? p.057
人体に棲んでいる菌にはどのようなものがありますか? その影響は? p.060
感染症はどのようにして人にうつるのですか? p.064
▼ コラム 飛沫感染と空気感染の違い p.069
潜伏期間ってどういうこと? p.070
ペットからうつる感染症はあるのですか? p.072
世界的にみた場合、感染症の状況はどうなっているのでしょうか? p.076
感染症と伝染病の違いは何でしょうか? p.079
「パンデミック」とはどういう意味ですか? p.082
がんも感染症と聞きましたが、本当でしょうか? p.083
感染症の診断は、どのように行なわれるのでしょう? p.085
感染症を特定するために使われる顕微鏡診断とは? p.089
▼ コラム レーベンフックの顕微鏡 p.092
よく耳にするワクチンとは、感染症の特効薬みたいなものですか? p.093
感染症の治療はどのように行なわれるのでしょう? p.096
▼ コラム 歴史に残るポリオワクチン導入大作戦 p.099
第3 章 日常に潜むウイルス、細菌、カビの巻
1 インフルエンザウイルス p.101
2 日本紅斑熱リケッチア(リケッチア・ジャポニカ) p.109
▼ コラム 日本紅斑熱を発見した開業医、馬原文彦先生 p.113
3 ミュータンス菌 p.114
4 サルモネラ p.117
▼ コラム 平安時代の人々も悩まされたサルモネラ p.120
5 肺好性レジオネラ(レジオネラ・ニューモフィラ) p.121
6 人喰いバクテリア症① 溶血性レンサ球菌 p.126
7 人喰いバクテリア症② ビブリオ・ブルニフィカス p.130
8 常在菌による壊死性筋膜炎 p.133
9 ガス壊疽菌 p.137
ジフテリア菌 p.141
髄膜炎菌 p.146
結核菌 p.151
10 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA ) p.156
トリコフィトン・トンズランス(白癬菌) p.160
▼ コラム スリッパからの院内感染に注意! p.164
第4 章 寄生虫症の恐怖の巻
1 原虫類① アカントアメーバ p.166
2 原虫類② クリプトスポリジウム・パルヴム p.170
3 原虫類③ リーシュマニア・ドノヴァニ p.174
4 原虫類④ 皮膚リーシュマニア原虫 p.177
5 原虫類⑤ 熱帯熱マラリア原虫 p.180
▼ コラム パナマ地峡開発によるマラリアと黄熱病の犠牲者 p185
6 線虫類① アニサキス幼虫 p.187
7 線虫類② 旋尾線虫の幼虫 p.192
8 線虫類③ 回虫 p.196
9 線虫類④ 蟯虫 p.201
線虫類⑤ 糞線虫 p.296
▼ コラム 糞線虫症の特効薬 p.211
線虫類⑥ 非病原性線虫の幼虫 p.212
線虫類⑦ 広東住血線虫線虫類 p.213
線虫類⑧ 顎口虫線虫類 p.220
線虫類⑨ 動物性回旋糸状虫(オンコセルカ) p.225
線虫類⑩ イヌ糸状虫(イヌフィラリア) p.229
吸虫類① 肝蛭 p.232
吸虫類② 横川吸虫 p.235
吸虫類③ ビルハルツ住血吸虫 p.238
▼ コラム 住血吸虫対策の裏表 p.243
吸虫類④ トリ住血吸虫の幼虫(セルカリア) p.246
吸虫類⑤ 宮崎肺吸虫 p.250
条虫類① 日本海裂頭条虫(サナダムシ) p.254
条虫類② マンソン孤虫 p.259
条虫類③ 有鉤嚢虫(有鉤条虫の幼虫) p.263
条虫類④ エキノコックス(多包条虫) p.266
▼ コラム 礼文島から撲滅されたエキノコックス症 p.269
節足動物① ゾエア(エビやカニの幼生) p.271
▼ コラム サーファーやダイバーに多い納豆アレルギー p.274
節足動物② ニキビダニ(毛包虫) p.275
節足動物③ チリダニ p.278
節足動物④ 疥癬虫(ヒゼンダニ)角化型疥癬 p.281
▼ コラム 歴史を変えた疥癬の話 p.284
節足動物⑤ アタマジラミ(虱) p.286
節足動物⑥ ウジ虫(ハエの幼虫) p.290
節足動物⑦ オオチョウバエの幼虫 p.293
▼ コラム 尿にみつかったヒルガタワムシの謎 p.296
第5 章 驚きの性感染症の巻
1 子宮膣部の細胞診標本 p.298
2 ガードナー菌 p.302
3 カンジダ・アルビカンス p.305
4 腟トリコモナス(トリコモナス原虫) p.308
5 歯肉アメーバと放線菌 p.311
6 淋菌 p.315
▼ コラム 淋病(gonorrhea)の語源 p.319
7 クラミジア・トラコマチス① p.320
▼ コラム コンドームの歴史 p.325
8 クラミジア・トラコマチス② p.327
9 単純ヘルペスウイルス p.330
10 B型肝炎ウイルス p.334
11 梅毒トレポネーマ① p.339
12 梅毒トレポネーマ② p.342
13軟性下疳菌(デュクレイ菌) p.345
14がん原性粘膜型ヒトパピローマウイルス p.347
15良性粘膜型ヒトパピローマウイルス p.350
16伝染性軟属腫ウイルス p.354
17疥癬虫(ヒゼンダニ) p.357
18ケジラミ p.359
19エイズウィルストトキソプラズマ・ゴンディ p.362
20赤痢アメーバ p.366
21常在性細菌による陰部壊疽フルニエ壊疽 p.370
22子宮内膜の生検標本 p.373
▼ コラム 江戸時代の腎虚は勃起障害のこと p.375
あとがき p.377